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小型衛星の軌道上実証は何をするの? 分かるようで分からないを解説します #03

MAR - 05 - 2026

INTERVIEW

小型衛星の開発と運用をベースに、アクセルスペースは宇宙があらゆる人に当たり前に使われる社会を目指して事業を展開しています。みなさんは「小型衛星」と聞いて何をイメージするでしょうか。衛星開発に日々取り組む私たちにとって当たり前のことも、多くの人にとってはそうではないのでは?そのような疑問から出発した今回の企画は、「分かるようで分からない小型衛星」について解説します。アクセルスペースの小型衛星を今よりもっと身近に感じてもらえますように―。

「小型衛星の軌道上実証は何をするの?」が第3回のテーマです。

アクセルスペースは、小型衛星を使った軌道上実証サービスを展開しています。お客様の宇宙向け製品を当社が開発する小型衛星に載せて、宇宙で設計通りに機能や性能を発揮できるかどうかを試すテスト機会を提供するものです。新しい機器の開発や市場投入を促し、宇宙産業の活性化に寄与するサービスを目指します。

軌道上実証サービスをはじめとした新規事業の開発を担っている横山さんに詳しく話を聞きました。

宇宙向け製品の開発プロセスにおける軌道上実証の位置づけ

ー 軌道上実証とはなんですか?

横山:まず軌道とは、宇宙空間の中で人工衛星が周回・活動する場所を指します。当社の衛星の場合は高度500~600kmの上空です。衛星そのものの存続に関わる部品(バスコンポーネント)、衛星の用途や目的に応じて搭載するミッション機器について、実際に衛星に載せて宇宙に打ち上げ、軌道で性能検証することを、軌道上実証と言います。

宇宙の軌道上には地上と異なる特殊な環境があります。例えば、電子機器の放熱を助ける空気がありません。地表より圧倒的に高い放射線は機器を劣化させる恐れがあり、太陽光を受けて起こる衛星の急激な温度変化は金属部品に膨張や収縮といった負荷をかけ、ひずみを引き起こします。また、衛星はロケット打ち上げ時の大きな振動と衝撃にも耐えなければなりません。

地上において宇宙空間と同様の温度や放射線、ロケット搭載時の環境を模した試験を行うこともできますが、地上試験では、真空、放射線、温度、振動などの複合的な環境条件を同時に再現することは困難です。

打ち上げに耐えた上で、このように過酷な環境の軌道上で本当に起動するか、長期間安定して想定通りに動くかーー。もし故障してしまっても、修理したり新しいものと取り換えたりすることは今の技術では極めて難しいため、各機器の動作に大きな責任がかかっています。信頼性を保証したい機器メーカーと、確実なものを採用したい衛星メーカーとの両者の判断のよりどころとして、軌道上実証が活用されます。

2026年打ち上げ予定の地球観測衛星「GRUS-3(グルーススリー)」に使用される機器の一部

ー 宇宙に実験室があるの?

横山:国際宇宙ステーション(ISS)のような宇宙の有人実験施設で行われる実験とは違い、軌道上実証は無人の人工衛星内で行います。衛星の姿勢や軌道を制御・修正するための機器などにとって、高度をはじめ実運用時と同じ環境で技術を試せるのは大きなメリットです。

軌道上実証の前には、性能の評価基準をあらかじめ定めます。どの機器について、どのような数値が確認できれば性能を保証できるかという基準は、これまで11機の小型衛星を開発した実績のあるアクセルスペースだからこその知見が発揮されます。

例えば、バッテリーであれば最大で蓄えられる電力量を、太陽光パネルであれば太陽のエネルギーで生み出される電力量を、それぞれ計測します。また、衛星の軌道修正などに用いるスラスタ(推進装置)は、燃料が減ったり使い切ったりした状態でどれだけの推力を維持できるかを確かめます。これらのデータは地上に送られ、検証されます。

当社の軌道上実証の標準期間は1年です。製品の運用実績に足る期間で早期実用化を目指します。実証に用いた小型衛星は運用を終えた後、やがて大気圏に再突入して燃え尽きます。

そのため、実証した機器は地上に持ち帰ることはできません。現物を回収して詳しく調べたい気持ちもあるかもしれませんが、性能や信頼性を判断できる十分なデータが取得できれば機器と衛星それぞれのメーカーの期待に応えられるものだと考えています。

軌道上実証に使用する当社の小型衛星の模型

ー どのように実証機会を提供するの?

横山:アクセルスペースの軌道上実証サービスは、実証利用のハードルを下げることを重視します。

特徴の一つはライドシェア型のサービスです。搭載できる機器の重さ、大きさ、必要な電力に制限はあるものの、1機の実証用衛星に複数メーカーの機器を同時に搭載し、まとめて打ち上げることが可能です。また今後は、実証用衛星を年に数回、定期的に打ち上げる計画です。機器メーカーは開発の進み具合に合わせてタイムリーに製品の実証ができます。飛行機の座席予約をするような感覚にしたいです。

宇宙用製品は現在、自動車のように大量生産されておらず、開発や実証にかかるコストが製品価格に大きく影響します。機器メーカーが実証機会を気軽に得て、製品を市場に出すまでの時間とコストを抑えられるようにすることで、より多くの新しい機器や技術が宇宙で使われる社会につながります。

近年、アジア・オセアニア地域などで衛星利用のニーズが高まっているほか、小型衛星の高性能化・大型化のトレンドもあります。市場の変化に応じて軌道上実証ニーズは今後ますます増えていくでしょう。

衛星内を区切ったイメージ図。複数の機器をライドシェアできる

ー どんな未来が実現しますか?

横山:ここまで軌道上実証の必要性について話しましたが、私たちが究極的に目指すのは、軌道上実証という特別なステップを意識しなくて済む未来です。

開発された質の高い製品は本来、テストに時間を費やすよりも、いち早く実用化され社会の役に立つべきです。そのために私たちは今、衛星開発と運用から取得できるさまざまなデータを蓄積し、お客様の製品開発において軌道上実証の負担を減らすような評価手法の高度化を進めていきたいと考えています。

アクセルスペースは衛星メーカーとして、人工衛星に関わる宇宙用製品の市場に精通しています。だからこそ、機器メーカーの開発品に十分な独自性があるか、衛星に搭載しやすい電力やサイズの設計であるか、その設計が売上につながるものかといった点について、私たちの知見をお客様に役立てていただきたいです。

宇宙機器メーカーのビジネスの成功を支援し、「新しい製品を開発してみよう」と考える企業の誕生を後押しすることによって、宇宙産業を活性化させていきます。

関連記事はこちら:
小型衛星はどれくらい小さいの? 分かるようで分からないを解説します #01
小型衛星はどうやって地球を撮影するの? 分かるようで分からないを解説します #02

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